自然免疫制御技術研究組合

HOME > 研究内容 > 研究背景

研究内容

研究背景

微生物成分と人の免疫機能との関係

自然界にはたくさんの微生物が棲んでいます。俗に‘バイキン’と呼ばれて嫌われることが多いのですが、人に有害な病原細菌などはほんの一部にすぎません。むしろ微生物の生きる営みが、自然界の有機物循環を可能にしているのです。さらにその中で私たちが着目しているのは、微生物が死んだ後に環境中に放出される微生物成分が、植物に付着したり空気中に漂ったりしながら、『呼吸や食事を通して体内に取り込まれることで人の免疫系の調節をする』、という大事な役割を担っているという点です。
さて、外から体内に入って来る微生物は人間にとって排除していくべき異物です。従って、人の免疫系を担当する細胞は、微生物成分を異物として認識するための受容体を持っており、その受容体に微生物成分が結合することで活性化されるようにできています。しかも、この「微生物成分から刺激を受けること」は、進化の過程で人の免疫系の成熟化プロセスの中に組み込まれており、微生物成分からの刺激が少ないとアレルギーが起こりやすいなど、免疫上の体質異常も起こってきます。

糖脂質の特徴

微生物成分のうち、最も微量で免疫担当細胞を活性化するのは、グラム陰性細菌の細胞壁特有の成分である『糖脂質』です。糖脂質は、自然免疫担当細胞であるマクロファージを非常に強く活性化します。マクロファージは感染防御、老廃物除去、創傷治癒、代謝調節、癌細胞排除など、生体恒常性維持のために必須の働きをする細胞で、マクロファージを活性化する糖脂質も必然的に、それらの生体恒常性維持機能を促進します。
すなわち、糖脂質は、感染症やメタボリックシンドロームやアレルギーや癌に対し、予防改善のポテンシャルをもち、産業としては、食品、化粧品、医薬、動物やペットのための飼料やサプリメントなどに利用ができる物質なのです。

糖脂質構造と機能性

糖脂質は、リピドAと称される脂質部分にある糖鎖ユニットが繰り返し結合した構造をしています。リピドAに結合する糖鎖ユニット数は決まっていないため、糖脂質の大きさ(長さ)は同じ菌株から抽出してもそろっていません。また、糖鎖ユニットの構成糖は、細菌の種類によって異なっています。この糖鎖部分の構造や長さは、免疫活性化、とりわけ生体内での免疫活性化に影響を与えると考えられています。
現在、パントエア・アグロメランスから抽出した糖脂質が、食品、化粧品、動物飼料として市場化、利用されていますが、糖脂質を構成する糖鎖の構造を変えることで、より安定性や効果が高まること、より用途が広がることが期待されています。

▲PAGETOP

Control of Innate Immunity Technology Research Association 自然免疫制御技術研究組合

【事務局本部】
〒761-0301 香川県高松市林町2217-16 FROM香川3F バイオ研究室
TEL: 087-813-9201 / FAX: 087-813-9203
【事務局東京支部】
〒105-0045 東京都中央区築地6-17-4 築地パークビル4F
TEL: 03-6264-1861 / FAX:03-6264-1862